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2023/5/29
建設業界、建築業界では元請さんが自社の協力会社さんに向けて、定期的に安全大会や協力会を開催されているケースが多いと思います。
そんな中で、
こんな方のために、この記事をまとめました。
図解なども交えてできる限りわかりやすく解説していますので、
ぜひ貴社の安全大会や協力会を開催される際のご参考にされてください。
まずは昨今の協力会社さん不足の状況を理解をしましょう。
毎年国土交通省が「建設に投資された額」と、「その建設業に従事する人の人数」を発表しています。
直近で発表された令和3年(2021年)では、
日本国内で62.7兆円が投資されており、
そこに、485万人の人が就業従事しているのです。
このグラフを抜粋したデータが以下になります。
まずグラフ水色の建設投資額ですが、
・ピークは1992年の84兆円でした
・2010年には42兆円と半分まで低下しましたが、
・2021年には63兆円と、2010年の1.5倍増まで回復しました
次にオレンジ色グラフの就業者数ですが、
・ピークの619万人から
・2010年には505万人と減少し
・さらに2021年には485万人まで減少しています
これは建設業・建築業の高齢化(建設業・建築業だけではありませんが)と、
若い方がこの業界に入ってこないことの2点が原因になっています。
ここまでをまとめますと、
仕事量は増えているのにも関わらず、
その仕事をこなす就業者数が減っているのです。
需要が増えているのに供給が追い付いていないのです。
この状況下では、価格の高騰が起こります。
そもそも建設業・建築業でよく開催される安全大会・協力会は開催する必要があるのでしょうか?
そのためにまずは自社の協力会費の有無を確認する必要があります。
ちなみに、協力会費を徴収すると(そのやり方によっては)違法になる可能性があるのはご存じでしたか?
建設業法令順守ガイドラインによると、
以下の3つの条件を満たすのであれば、建設業法上問題にならないものと考えらます。
①下請負人に費用負担を求める合理的な理由があり、
②契約書面や見積条件に協力会費を差し引くことを明確に示したうえで、十分な事前の協議を経て、
③下請負人の合意のもとに行われる
逆にこの3点を抑えていないと、建設業法の法令順守違反になる可能性があります。
きちんと契約書等で取り決める必要がある
このガイドラインに記載の(上記①)、「費用(協力会費)負担を求める合理的な理由」こそが、安全大会・協力会の目的ではないでしょうか?
言い換えると、
・協力会社さんから元請が協力会費を徴収する
・だからその対価として、元請が協力会社さんに対して安全大会・協力会を開催します
というロジックです。
安全大会・協力会の開催の目的が迷走している元請さんのために協力会のチェックシートを作成しました。
以下に記載しておきますので、ぜひご活用ください。
上記の「問題なし」とは法的にどうか?、ということであって、安全大会や協力会そのものの開催を軽視したり否定したりしている訳ではありませんのであしからずご了承をください。
この章の最後になりますが、自社が安全大会や協力会の開催する目的が、
「協力会費を徴収しているためその対価として」
だけでは会合がすぐに陳腐化しますし、参加している協力会社さんにとっても良いものではありません。
そこできちんと安全大会や協力会の開催をされている元請さんの、
安全大会や協力会の目的でよくあるものをご紹介いたします。
ぜひこれを機に、自社が安全大会や協力会を開催する目的を再度確認されてみてください。
安全大会や協力会の目的の整理が出来たら次は、ネタ(コンテンツ)づくりです。
他社のネタやコンテンツをマネするのも運営努力としては良いですが、
まずは自社の安全大会や協力会を開催する目的を整理して、その目的に沿ったネタ(コンテンツ)をつくるべきです。
もちろん自社の安全大会や協力会を開催する目的から逸れたコンテンツを入れることは悪くはないと思います。
ですが、その目的を中心において、目的に沿うネタやコンテンツをメインに組み立てをされてください。